着物の材質とは?

着物の材質とは?

着物の材質で一番多いのは、やはり正絹と呼ばれる絹ですよね。江戸時代などは綿が多かったのでしょうが、今はフォーマルな着物が多いので、私が色々お店などを回っている限り、あるいは呉服屋さんの店員さんが言う限り、やはり正絹が多いと思います。

ところで正絹とは、いったい何でしょうか。

正絹の作り方

「お蚕(かいこ)さん」や「蚕(かいこ)」という言葉はご存知ですか。蚕というのは、昆虫の一種で、多くの場合、この昆虫の幼虫を指します。この蚕は成長して成虫になると白い蛾になりますが、幼虫の時期の蚕は、桑の葉を食べて楕円形の白い絹のカプセルのようなもの(繭・まゆ と呼ばれます)を作り、蛹(さなぎ)になります。その蛹の時期の白い絹のカプセルを集めて糸に紡ぎ、織ったものが絹です。白い絹のカプセルは親指位の大きさで、真っ白で少しだけ硬いです。

小学生のころ、夏休みの研究で蚕を買って絹を取る同級生に見せてもらったことがありますが、こんな小さなカプセルを、何個集めればあんなに長い着物になるのか、気が遠くなるような思いで見ていました。

日本の正絹の歴史

絹織物の歴史は古く、日本には紀元前200年ごろに稲作と同時に伝えられたという説があります。江戸時代には一般民の使用を禁じた時期もありますが、中国との貿易商品のために、各地の藩主の中には養蚕(ようさん)技術という、蚕を育てて絹を生産する技術を奨励した藩もありました。明治になると、明治政府が海外に遅れをとらないように、殖産興業(しょくさんこうぎょう)と言われる機械化を推進しました。その結果、2016年に世界遺産に認定された富岡製糸場に代表される絹糸工場が発展しました。富岡製糸場は1987年まで稼働していたそうです。つい最近まで動いていたと知り驚きました。

アンティークの正絹着物

最近アンティークと言われる着物を買う機会が何回かありましたが、この製糸技術が盛んであった明治時代から昭和初期にかけた正絹の質は、今のものと全然違うように思います。もちろん、着物によってですが、数十年もたっているのに、生地の軽さと薄さ、発色がとっても良いのです。何十年も大切に着て、保管されてきた着物を手にすると、私も綺麗に着て保管し、次の時代の人に驚いてもらいたいな、と思います。

最後に

今回は正絹について記載しましたが、綿や麻、化学繊維などの着物もとても素敵なものです。それぞれに風合いが違い、得意な色合いや柄があって、着物は着物でも違った雰囲気が楽しめます。

色々な素材の着物を試してくださいね。

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